トノサマガエルの飼い方(第1回)
2018/11/08
今日はうちでのトノサマガエルの飼い方についてお話をしていこうと思います。
トノサマガエルは初めての飼育でしたので、色々苦労がありました。
試行錯誤の末、今の飼育が確立しましたので、失敗談も含めてお話をしたいと思います。
〈 目 次 〉
第1回 トノサマガエルの飼い方(今回はここ!)
第2回 トノサマガエルの飼い方(濾過器編)
●トノサマガエルと飼育水の濾過
第3回 トノサマガエルの飼い方
●夏の過ごし方
●冬の過ごし方
●メンテナンス
●飼育下での繁殖
●その他飼育グッズ
当初、トノサマガエルは10匹いました。15匹で売りに出されていましたが、15匹じゃさすがに飼育しきれないので10匹に減らしてもらいました。
それでも10匹と言えば相当な量です。
飼育スペースを広く取る必要がありましたから、衣装ケースを飼育ケースとすることにしました。
衣装ケースは60cm水槽よりも大きく、加工が容易でしたので、衣装ケースを採用することにしたのです。
ただジャンプ力があるカエルですから脱走防止のためには蓋をする必要がありました。
でも、衣装ケースの蓋をガチッとハメてしまえば、通気性が絶望的に悪くなります。
そこで、衣装ケースの蓋を使うことは諦め、BBQネットを蓋の代わりに衣装ケースに乗せることにしました。しかし、BBQネットではネットと衣装ケースの密着性がよくありません。そこで、衣装ケースの上面にスポンジの隙間テープを貼り付け、その上からBBQネットを載せました。更に上に照明を乗せれば、自重でBBQネットは隙間テープの上に固定されました。
これで通気性も抜群、BBQネットの隙間はカエルが逃げることができる隙間はない・・・はずでした。
しかし、この程度の網ではカエルは間をすり抜けてしまったのです。体が柔らかいからでしょうか。確認できただけでも3匹くらいケースの外に出ていました。
最初はお世話をしている隙に逃げられてのかなと思っていましたが、ある日、網をしっかり掛けてあったのに、網の上にいるトノサマガエルを見てびっくり!
これは使えないと悟りました。
仕方がないので、当初の衣装ケースの蓋に穴をたくさん空けて、蓋をすることにしました。
しかし、衣装ケースではいくら穴をあけても蒸れるような状態になってしまい、数匹のカエルを落としてしまいました。気温が上がってきていた時季であったことも災いしました。可愛そうなことをしたものです。
衣装ケースの蓋にいくら穴を空けても駄目だと悟った私は交換用の網戸の網を買ってきて、BBQネットの下に噛ませることにしました。上からの視認性は絶望的に悪くなりますが、通気性を確保しつつ脱走を避けることができます。
これで飼育環境が固まりました。
しかし、トノサマガエルたちは数があまりに多く、そして食欲が旺盛であるため、いくら餌を投入しても強くて大きなトノサマガエルばかりが餌を独占してしまいます。
仕方がないので、小さな子たちはプラケースに避難して、そこで育てるようにしました。
その後、小さなトノサマガエルも大きくなりましたので、一緒に飼うことができるようになったのですが、衣装ケースは仮の飼育ケージですからそこに追加するわけには行きません。いつヒビが入って水が漏れ出すかわからないのです。
トノサマガエルとその同居人たちは、アマガエルの住むグラステラリウムに引っ越しすことになりました。
・グッピー
トノサマガエルの同居人として、最初はグッピーを導入しました。グッピーには飼育水を作ってもらうためのパイロットフィッシュとしての意味もありました。
カエルが魚を食べるという話も聞いていたので、餌となるなら、それもまた運命だろうと思いましたが、いくら襲われても全く余裕でかわすグッピーたち。
環境が良かったのか(?)、どんどん数を増やしていきました。餌は滅多にあげていません。一週間に一度くらいでしょうか。水槽内に発生するプランクトンを食べて生きているのだと思います。大した生命力です。
通常、熱帯魚は環境の急激な変化を避けるために飼育水の換水は全体の1/3程度ずつ行うのがセオリーですが、うちのカエル水槽では、さすがに水の汚れが激しいだろうと思い、ほぼ9割の水を週に1回換えています。
PH等の変動はかなり激しいはずなのですが、それでも繁殖までして元気に生きている姿には本当に驚きます。
・貝
石巻貝のような貝を買いました。名前は忘れてしまったのですが、苔取り用です。窓ごしの日差しが入る場所に水槽があるので、苔が生えやすく、活躍してくれました。
しかし、彼の活躍だけでは到底苔の除去はできず、すぐに壁面が緑になるので、メンテナンスの際には水だけで使えるスポンジ(メラミンスポンジ)で苔を落としていました。飼育水が落ち着いてからは苔の発生がずいぶんと少なくなりました。
・シマドジョウ
国産のドジョウで、愛嬌のある顔をしています。この子も生命力のある子で、底にまで落ちた有機物を餌として食べてくれます。
グッピーと同じで特別な餌やりはほぼしていません。グッピーの餌の残りやプランクトンを食べて生きているようです。
・アマガエル
もともとグラステラリウムにいた先住者です。トノサマガエルと大きさがだいぶ違いますが、ガラス面や葉っぱにくっついている姿をよく見ます。
小さな体ですが、結構大きい餌をパクっと食べてくれます。
アマガエルの飼い方は、前回の記事【アマガエルの飼い方①】を参照ください。
・バジル
バジルって、あのバジルです。ハーブで使ったり、パスタで使うバジルをカエル水槽に入れています。
スーパーで買い置きをしておいてもすぐにしなびてしまうので、できたら使いたいときに新鮮なものを使いたいので、自家栽培をしています。
実はバジルは非常に強い植物で、土がなくとも水耕栽培で育つのです。土があると夜盗虫がつくことがあるので、水耕栽培を始めたものの、気をつけないとアブラムシ、コナダニなどの害虫被害に遭いやすいので困っていました。水耕栽培をするときは栄養が多く、水に酸素を含んでいるとよく育ちます。
そこでふと思ったのです。
あれ?カエルの飼育水って、酸素含んでいるし、グッピーやカエルの糞から植物の栄養になるものもあるし、日向に置くから明るさも問題ないし、虫が入らないよう網かけているし、万が一虫が入ってもカエルの餌になるなと・・・。また、バジルが根を伸ばせば、富栄養化してしまった飼育水を浄化することも期待できます。
そこでバジルをカエル水槽内で栽培してみることにしました。こんなことするのは私くらいかも知れません(笑)。
狙いは見事に当たり、バジルは葉をふさふさに増やし、根を水中にたっぷり伸ばしてくれました。ちょっと香りが強いのですが、私はバジルの香りは好きなので何の問題もありません。ケージ内に適度に日陰もできてよかったのではないかと思っています。
秋には弱ってきてしまいましたが、十分に食材としても活用させていただきました。
もちろん良く洗ってから使わないといけないですけれども。
同じようなことが小松菜やシソでも可能ではないかと思っています。
・ポトス
ポトスも水耕栽培が可能な植物です。バジルほど成長は早くありませんが、冬でも枯れることはありません。伸びすぎたら切ってまた水につけておくと根が生えてくるツワモノです。
ケージに入れている方多いと思います。
・ヘデラ
ヘデラも水耕栽培が可能な植物です。でもポトスほどは強くないようです。残念ながらあまり成長は見られず、徐々に葉が落ちていってしまっているようです。
・アマゾンフロッグピット
これは熱帯魚や水草の扱いのあるお店に売っている水草です。非常に生命力が強いので、水槽に一度入れるとあとから
「やっぱりやめた」
ということが難しいくらいに増えます。完全に取り除いたと思ってもどこかで知らぬ間にまた増えてくる不思議な水草です。ですから買ってくるのはごく少量で十分です。
これがあると水草ですから水を浄化してくれることを期待することもできますし、コオロギのように体の軽い生き物は上を歩くことができるので、表面張力に捕まって溺れることがなくなりました。ただ、いくら生命力が強いとはいえ、植物には光が必要なので、日光やライトを当てる必要があります。
トノサマガエルはけっこう大雑把な食性をしていて、何でも食べるようです。
主にはヨーロッパコオロギを与えていますが、ワラジムシも与えています。過去には大きなミミズも食べました。アマガエルと同じくレプトミンも食べましたし、レオパゲルも大好きです。鶏の肝(血肝)も食べると聞いたので、一度だけ与えたことがあります。ハニーワームも大好きです。
餌には困らないのですが、いくらでも食べるのでついつい与えすぎてしまうのが難点です。でも食べる姿がかわいらしく、ついつい与えてしまいます。
コオロギであれば、ケージ内にばら撒けば、勝手に食べてくれます。レプトミンは水でふやかしてから与えます。レプトミンとレオパゲルはピンセットからでも食べてくれました。
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第2回 トノサマガエルの飼い方(濾過器編)
●トノサマガエルと飼育水の濾過
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