検証結果の発表!優秀な除湿剤を選ぶためには。失敗しない除湿剤選びのポイントとは ②
2018/11/07
前回の記事から8日経過した後の結果について発表をしたいと思います。
前回の記事のおさらいはこちら。
全部で13種+1種の除湿剤について比較をしてきました。
それでは早速、結果をランキング方式で結果を発表したいと思います。
第13位
自作除湿剤 プラコップ
タッパーではなくプラコップで作成した安価版。高さがあり、コオロギが登ることができないのは良かったのですが、ほとんど除湿効果はありませんでした。
【使用開始時重量:178g】
【検証後重量:189g】
【除湿量11g】
【一日あたり除湿量1.38g】
水溶液になって溶けるどころか、むしろ固くなってしまったような印象を受けます。
プラコップ型除湿器は、除湿剤が空気と触れる表面積が一番小さいものでした。これが最下位になったのはそれが理由かも知れません。
ガチガチに凝固しています。それでも11gは除湿をしてくれたということになりますが・・・ただ、ダントツの最下位でした。
第12位
自作除湿剤 丸タッパー
丸いタッパーを2つ重ねて除湿剤を作ったものです。この2つが最下位に来たということはやはりこの2つに特徴があるのでしょう。高さがあることでしょうか。湿気は下に溜まりやすいですが、高さがあると下に貯まった湿気を拾いにくいのかも知れません。この除湿剤も水溶液が滴ることはありませんでした。
【使用開始時重量:257g】
【検証後重量:289g】
【除湿量32g】
【一日あたり除湿量4.0g】
第11位
エステー ドライペット除湿+消臭
まさかのここでエステーの除湿剤が登場です。やはり消臭効果を持たせた分、除湿力に陰りが見えたのでしょうか。汚名撤回、名誉挽回なるかのチャレンジでしたが、総合の最下位は免れたものの、一般に販売されている既成品の中では残念ながら一番除湿力がないという結果になりました。
どうしたエステー?
何が他と違う??
探偵ファイルさんの検証結果を裏付けるような結果となってしまいました。
これはぜひ商品の改良に力を入れていただきたいところです。ただ、一般に販売されている製品の検証結果にはそれほど大きな差はなく、僅差で負けたという状況であることはフォローしておきたいと思います。
【使用開始時重量:234g】
【検証後重量:279g】
【除湿量45g】
【一日あたり除湿量5.63g】
第8位
なんと第8位には3つの製品がランクイン。やはり既成品には、大きな差が着きにくかったのでしょうか。
全く除湿量が変わらぬものが3つランクインです。
● カインズ パワードライ炭入り
カインズホームのOCM製品。炭入りで除湿剤100%ではないことが響いたのでしょうか。ここにランクインです。しかし、これだけ除湿をしてくれて、かつ、消臭効果を併せ持つことを考えると実はとても優秀な除湿剤なのかもしれません。値段から考えてもコスパはとてもいいといえるでしょう。
【使用開始時重量:275g】
【検証後重量:327g】
【除湿量52g】
【一日あたり除湿量6.50g】
● DAISO 湿気取り
ダイソーの除湿剤がここにランクイン。一つ108円という高級価格帯で、その重量からも大量の除湿剤が投入されているだろうことが想定されますが、ランキングでは8位という結果でした。コスパは良くないと言えるでしょう。これを買うならカインズパワードライ炭入りの方が消臭効果があり、ひとつあたりが安く、同じ除湿量ですからおすすめです。ただこの除湿剤は大容量ですから長期間に渡って活躍をしてくれるのかもしれません。短期間に区切っての勝負は得意ではなかったのかも知れませんね。
【使用開始時重量:443g】
【検証後重量:495g】
【除湿量52g】
【一日あたり除湿量6.50g】
● DAISO 炭湿気取り
ダイソーさんの2つ目の商品。こちらは消臭効果もついて、消臭効果がないものと同じだけ除湿してくれました。
同じDAISOさんの商品でも消臭効果がないものを買うくらいならこちらの方が良さそうです。
【使用開始時重量:342g】
【検証後重量:394g】
【除湿量52g】
【一日あたり除湿量6.50g】
第6位
第6位も2製品がランクイン。どちらも既成品です。ただ、6~8位の製品にはほぼ差が無いと言っていいでしょう。
少しの差が明暗を分けました。形状も非常によく似ていますし、中身も消臭効果のある炭があるかないか程度しか変わらないのでしょうから差が出にくいのでしょうね。
● DCMカーマ 湿気とり
既にコオロギ飼育には実績のある湿気取りがここにランクイン。少なくともこれと同等以上の湿気取り能力があればコオロギの飼育には十分ということになります。
さすがホームセンターの製品。ダイソーより上の数字を出してきました。意地の第6位です。
【使用開始時重量:275g】
【検証後重量:329g】
【除湿量54g】
【一日あたり除湿量6.75g】
● カインズ パワードライ
こちらはDCMカーマのライバル、カインズホームの湿気とり「パワードライ」です。全く同じ量の除湿量でした。両者いいライバルといったところでしょうか。値段もほぼ同じです。しかし、詰替え用が販売されているのがカインズの魅力。ここはカインズホームの除湿剤の方に地球にやさしいという意味で軍配が上がったといっていいでしょう。
【使用開始時重量:274g】
【検証後重量:328g】
【除湿量54g】
【一日あたり除湿量6.75g】
第5位
オカモト株式会社 水とりぞうさん
除湿剤世界の絶対王者、水とりぞうさん。とうとうここにランクインです。国内既成品の中では一番の成績を叩き出したのはさすがです。しかし、最も有力な優勝候補だっただけに5位とは意外な順位です。2014年に行われた探偵ファイルさんの調査結果では1位を取った絶対王者、それを上回る成績を叩き出したものが他にあるのです。第1~4位に期待しましょう。
【使用開始時重量:239g】
【検証後重量:295g】
【除湿量56g】
【一日あたり除湿量7.00g】
第4位
海外製品 除湿剤
今回の除湿剤最優秀選手権、唯一の海外勢がここにランクイン。日本の王者水とりぞうさんを抑えての堂々の4位です。デザイン性が高いこと、詰替えが容易であることも評価が非常に高いです。ただ本体代金のコストが気になります。使い捨てではないのですが、やはり輸入品は高価でした。ただこのデザインが気に入っていて、さらに何度も繰り返し使うのであれば、これを買ってもいいのかも知れません。
【使用開始時重量:219g】
【検証後重量:280g】
【除湿量61g】
【一日あたり除湿量7.63g】
第3位
自作除湿剤 四角タッパーA
一般的な四角のタッパーを2つ重ねたものです。第2位の製品とほぼ変わりませんが、深さがあります。表面積はほぼ変わりませんが、深さがある分だけ水が貯まるタンクと除湿剤との間に距離がありません。しかし2位と3位との除湿量の差は1gですから誤差の範囲だと考えていいのかも知れません。
【使用開始時重量:276g】
【検証後重量:342g】
【除湿量66g】
【一日あたり除湿量8.25g】
第2位
自作除湿剤 四角タッパーB
第3位と同じく一般的な四角のタッパーを2つ重ねたものです。第3位に比較してわずかですが、高さがあります。表面積はほぼ変わりません。ただ上にも書きましたが、ここは誤差の範囲と言えるでしょうね。
【使用開始時重量:274g】
【検証後重量:341g】
【除湿量67g】
【一日あたり除湿量8.38g】
第1位
自作除湿剤 長方形
一番の性能を持った除湿器は、手前味噌ですが、自作の長方形の除湿器でした。コオロギの飼育ケースに入れるのに都合のいい形を探してこの長方形のケースにしたのですが、おそらく表面積が一番広く、除湿剤と空気が触れ合う面積が一番大きいのがこの形だったのでしょう。例えば最下位のプラコップ除湿剤が固まってしまっのは、ほぼ空気と触れ合う面積がなく、中に埋もれてしまった除湿剤は除湿するまえに凝固してしまったと考えられますが、薄く広く除湿剤を広げることができたこの長方形の除湿剤は多くの湿気を吸収することができました。既成品を抑え、ダントツの除湿量を誇る堂々の1位です。
【使用開始時重量:368g】
【検証後重量:475g】
【除湿量107g】
【一日あたり除湿量13.38g】
おまけ
さて、実験の途中で実はある程度結果が見えてきました。明らかに全く様子が変わらない除湿器から水溶液が貯まりつつあるもの、相当貯まってきたものまで非常に様々だったからです。
高さのあるもの、表面積の小さいものは除湿力が劣り、高さが低く、表面積の大きいものはより高い除湿力を持つような結果は途中で見えていました。
そこで、実験途中ではありますが、2段式のタンク(上段:除湿剤、下段:水を貯めるタンク)ではなく、1段にすることで高さを抑えてみた試作品を作ってみました。それが途中から実験に加えたものです。
これは実験終了間際2日間だけ試しました。
【使用開始時重量:232g】
【検証後重量:271g】
【除湿量39g】
【一日あたり除湿量19.5g】
なんとたった2日で39gもの水分を吸収していました。一日あたりに換算すると上記13種のどれよりも高い除湿ペースであったことがわかります。
タンクを2段に分けているのは除湿上の理由ではなく、見た目で除湿剤が効いていることをわかりやすく示すためなのかもしれませんね。
以上の検証から、より多くの量の除湿を、より短期間にやりたいのであれば、
●より高さの低いもの
●より空気と触れる表面積が大きいもの
が除湿剤選びのポイントになりそうです。
ただ、一気に除湿をする必要はなく、除湿剤の寿命を長くして、日々の除湿量は少なめでも構わないのであればこれの逆で高さがあるもの、空気と触れ合う表面積が小さいものが良さそうです。
用途に合わせて選ぶなり、自作するなりしましょう。あまりにオーバースペックで、すぐに除湿剤の寿命を迎えてしまうのもお金がかかる話ですし、そこまで必要かどうかは環境に合わせて十分に検討する余地がありそうです。
ところでコオロギの飼育ケースに入れていた除湿剤は一月足らずで除湿剤が融解しきって完全にその役目を終えました。
説明書きによると通常であれば半年程度の期間使えるはずなのですが、環境によるとも書いてありますから、コオロギの飼育環境はそれだけ湿度が高いということなのでしょうね。
ただ500mlとでかでかと書いてあるにもかかわらず、容器の重さも含めて最大に除湿した後の重量が406gというのはちょっと符に落ちないところです。ぜひメーカーさんは性能確認をしてから表記を改めていただきたいですね。なかなか計測までする人は他にいないのでしょうけれども。
一月で寿命を迎えてしまった除湿器ですが、買ってきたり育てたコオロギがバタバタ死ぬのを防げると思えば、一月に一箱のハイペースだったとしても十分に効果的だと言えるかもしれません。
これらを参考にして既成品を買ってもいいですし、御自身で自作されてもいいと思います。
以上、除湿剤の性能実験でした!
これらの実験結果を踏まえて、私も私なりのコオロギ飼育に一番有用と思われる除湿器を選定(あるいは自作)していこうと思います!
〈参考:探偵ファイル 除湿剤性能比較〉
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